今回はキャノンボール初級編に3日かけて挑戦したお話です.
キャノンボールとは
自転車におけるキャノンボールとは,東京日本橋・大阪梅田新道の間約550kmを自転車で24時間以内に走破するというチャレンジです.
しかしこのチャレンジ,かなりハードなものなので初級編が存在します.
それが東京・名古屋間約360kmを走るキャノンボール初級編です.
“ゆる” キャノンボール
既にお気づきの方もいるでしょうが,この記事のタイトルを見ていただくと『”ゆる” キャノンボール初級編』となっています.
初級編とはいえ東京から名古屋まで約360km.
僕の脚ではとても24時間で走破できる距離ではありません.
そこで途中で泊まりながら行くことにしました.
通常のキャノンボールと違い “ゆるっと” 行くので《ゆるキャノンボール》です.
走行ルートとスケジュール
キャノンボールのルートは自由です.
どこを走ろうが,東西どちらから出発しようが,走り切れば成功です.
今回は東京から名古屋へ向けた西向きに走ることにしました.
理由は単純で,電車で行って自転車で帰るよりも自転車で行って電車で帰る方が気持ちが楽だったから.
肝心のルートは国道1号に沿ったものに.
自転車進入禁止のバイパス区間が一部あり旧道などへ迂回する必要はあるが,基本的に道路沿いにコンビニや自転車屋などが多くありトラブル時も対応しやすく間違いなく安心感があるコースです.
箱根ヒルクライムのルートも迷いつつ,やはりここは国道1号最高地点のあるルートを選択.
そして肝心のスケジュールは,3日間かけて走ることにして次のように分割.
- 1日目 自宅→東京→三島
- 2日目 三島→浜松
- 3日目 浜松→名古屋→宿泊先
3日に分割したことで多少時間的余裕ができるので寄り道できるスポットも探しつつ,stravaやgoogleマップ,キャノンボール経験者のブログなどを見ながら詳細なルートを計画しました.
ちなみに今回は荷物を減らしつつお金も節約できるよう快活クラブに泊まることにしました.
キャンプにすると荷物が増え,ホテルにするとお金がかかるので….
ゆるキャノンボール初級編 本番
1日目 5/12 自宅→東京→三島
1日目の一番の問題は箱根だと思っていましたがもう一つありました.
東京や横浜などの大都市です.
あの辺りは交通量が多くどうしても危険が伴います.
できることなら交通量が少ない時間に抜けてしまいたいエリアです.
そこで深夜に出発することにしました.
前日の夕方から夜でばっちり睡眠を取って0時過ぎに出発.
まずは自宅から東京を目指します.
深夜とはいえまだ車が少しいる時間.
久々のナイトサイクリングにビビりながらなんとか東京日本橋に到着.
日本橋では日本国道路元標を回収してきました.
ここから名古屋まで370kmとの表示.
いよいよゆるキャノンボール初級編の開幕です.


名古屋まで370km
日本橋を出る頃には車もかなり少なくなってきました.
都心部は街灯が多く明るくて車さえ少なければ走りやすいですね.
今のうちに横浜を目指します.
とりあえずの目標は5時に横浜通過です.
しかしさすが都心部というべきか,信号の多いこと多いこと.
赤信号にことごとく止められなかなか進めない状態が続きます.
そうこうしているうちに空が白み始めもう朝かと思いつつペダルをこぎ続けた結果何とか5時直前に横浜駅に到着.
朝飯にはまだ早いなと思いつつ先に進みます.
ところでこの日の天気は午前中は晴れで午後は下り坂の予報.
できれば三島まで天気が持って欲しいがそれは厳しそう.
雨が降る前に可能な限り進むことにします.
そろそろ横浜も終わりという地点に進んだあたりで6時を回りました.
そういえば休憩らしい休憩も取ってないし朝食にしようということでちょうどいいところにあったマックに入ります.
朝マックなんていつぶりだろうなんてことを考えながらゆっくり休憩します.
6時間弱休憩なしというのはかなり負担がかかってたらしく,出発する気が起きず気づけば1時間も過ごしてました.
こんなとこでのんきにゆっくりしてる場合じゃない.
雨が降ってくる.
何とか気を取り直して小田原を目指します.
湘南地域というのでしょうか?
やたらバイクが多かった印象でした.
ちょうど朝の混雑の時間帯.
軽い渋滞が起きてる箇所もちらほら….
しかしやたら車の流れが悪い箇所があることに気づきます.
そこは片側2車線の区間でしたが走行車線を動物の死骸が塞いでいたのが原因だったようです.
朝からあまり気分のいいものではないなと思いつつ,このままでは交通の妨げになっているので道路緊急ダイヤルに通報.
路肩の少し広い箇所に停車して通報しましたが,このあたりの対応のしやすさはさすが自転車ですね.
幸い国道1号ということでキロポストが100mごとにありますから通報しやすかったです.
そんなこんなで予想外のことがありつつも何とか小田原まで到着.
この時点でまだ10時過ぎです.
思ったより順調に進んでいますし,この後は箱根が待っているので休憩がてらしばらくちゃりは漕ぎたくありません.
そんなわけで小田原で観光をすることにします.
途中で小田原城への案内看板を見かけたので小田原城へ行くことにしました.
ちょうど修学旅行の高校生や遠足の小学生っぽい集団がいてにぎやかな小田原城を一人のんびり観てきました.

小田原城を一通り見終わったころにはお昼になっていたので昼食にします.
定食屋という名前の定食屋さんにお邪魔してチキンカツ定食を頂きます.

小田原城観光と定食で少し回復したところで午後はいよいよ箱根を登ります.
小田原から国道1号最高地点まで約850mを登る約25kmのスタートです.
元々運動が得意だったり体力があるわけでもなく,途中で休憩を取りながら2時間以上かけて箱根の激坂を登ります.
自分一人でちゃり旅に出たのは今回が初めてだったのですが,寂しくなるだろうと思ってスピーカーを持って来たので音楽を流しながらのんびりヒルクライムです.
そしてそろそろ限界だなと思った頃に国道1号最高地点にたどり着きました.
山の中とはいえ交通量はあるので周りに気を付けつつ速やかに記念撮影.

路面がぬれてるのでお気づきかもしれませんが登りの途中で雨が降ってきました.
こればっかりはどうしようもないですね.
国道1号最高地点を過ぎたら少しだけ下りながら芦ノ湖を目指します.
芦ノ湖で少しだけ休憩しつつダウンヒルの準備をしました.
夕方で気温が下がり始めてる上に雨が降っているとなれば絶対寒いと思い持っていた上着を着こみます.
路面が濡れているのでスリップに気を付けつつ,三島まで一気に下ります.
気づけば雨も強くなっていました.
この日の走行距離は185kmでした.
1日の走行距離としては過去最高です.
ずぶ濡れで寒いのでさっさと夕食を済ませ快活クラブへ入ります.
無料シャワー,ドリンクバー,無料モーニング,漫画などなど…有難いですね.
2日目のルートを確認して寝ました.
2日目 5/13 三島→浜松
予想はしていましたが案の定朝から雨です.
せっかく静岡県を横断するのに富士山は見えないだろうなと思いつつ漕ぎ始めます.
さすがに1日目の疲れが残っているらしく,脚の疲労と睡魔と戦いながら進みます.
居眠り運転になると落車などの事故につながるので午前中はかなりこまめに休憩を取っていました.
せっかく静岡に来たのだからと焼津でまぐろを食べるつもりでしたが目当ての店の昼営業に間に合うか怪しくなってきたので何とか漕ぎ続けます.
おかげで14時頃,昼営業終了の30分前に何とか焼津に到着.
無事まぐろを頂きました.
まぐろ丼のランチセットとほほ肉のから揚げです.


無事まぐろを食べることができたのであとはもう浜松を目指すのみです.
実はこの日,浜松にいる先輩から夕飯のお誘いがあり19時までに浜松に着く必要があったのですが,時間に余裕はありません.
雨にも疲れてるのであとは寄り道せずに浜松を目指します.
途中,金谷峠という峠を越えるのですが,前日の箱根がキツかったため最早何も思いませんでした.
慣れというかなんというか…怖いですね.
そうこうしてるうちに18時半過ぎには浜松に無事到着.
先輩にさわやかをごちそうになってこの日も快活に向かいました.
3日目 5/14 浜松→名古屋
なんとか雨も上がり今日はガンガン進めるぞと思ったのも束の間,なんとこの日は向かい風でした.
それもまぁまぁ強いやつ.
1,2日目の疲れもあるのに向かい風まであったらちっとも進まない.
お昼は岡崎でラーメン.
2日目よりも遅めのお昼で15時頃でした.

遅めのお昼を済ませた後はそのまま名古屋へ.
18時頃までに着きたいなと思っていましたが実際に着いたのは19時頃.
大きなトラブルもなく無事名古屋までたどり着くことができました.

名古屋に着いた後は親戚の家へ向かって終了です.
まとめ
3日間の総走行距離は450.43km,総獲得標高は2545mとかなりハードでしたが無事たどり着くことができました.
1日目は箱根,2日目は大雨,3日目は向かい風,と毎日何かしらがつらいフルコースのようなゆるキャノンボールでしたね.
日ごとに見出しを作ったのに記事の分量がどんどん少なくなっていくのは疲れと,雨や風による寄り道の余裕のなさのせいです.
できることなら日程をずらすとかして雨を避けられれば良かったのですが,学業やバイトの都合をつけてその日程で休みを作っていたのでどうしようもありませんでした.
今回名古屋まで走った感想として,特に箱根が辛く,二度と登りたくないと思いましたが良い経験にはなりました.
2日目の悪天候でせっかく富士山の近くにいるのに全く見えなかったのでここだけはリベンジしたいですね.
電車で行ってちゃり乗って電車で帰りたいです.
次はどこへ行きましょうかね.
ではでは~.
コメント